スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

ー欧州危機の本格化はこれからー


<スウェーデンなど北欧3カ国で住宅市場悪化の恐れ-二番底懸念も>

8月19日(ブルームバーグ):欧州で最も力強い景気回復を遂げている地域の1つである北欧のスウェーデンとフィンランド、ノルウェーでは、住宅価格が下落する可能性があり、3カ国の経済は回復軌道を外れ、リセッション(景気後退)に逆戻りする恐れが出ている。

巨額の債務を抱える借り手の20%が可処分所得の最大46倍の債務負担に苦しむ中で、スウェーデンの不動産価格は下がる可能性があると、ロイヤル・バンク・オブ・スコットランド(RBS)は指摘する。ノルウェー中央銀行は低金利が融資と不動産市場を過熱させる恐れがあるとの認識を示し、フィンランド当局は国内の住宅市場にバブルが発生しつつある公算が大きいとみている。

3カ国では昨年、景気が後退し、失業率が急上昇したにもかかわらず、住宅価格は上昇。エコノミストが現在、是正の必要性を指摘する経済の不均衡が生じた。スウェーデンでは金利上昇により一部の借り手が破産に追い込まれる可能性があると、RBSはみている。

フィンランドとノルウェーでは住宅ローンの約95%が短期金融市場の金利水準に沿っており、スウェーデンの住宅ローンの約60%が変動金利を基にしている。それに対して、ドイツの住宅ローンは90%が固定金利だ。これは、昨年の過去最低の金利の影響が欧州で最も速いペースで浸透した地域が北欧だったことを意味している。

            二番底

スウェーデンの住宅価格は5-7月に年率7%値上がりし、ノルウェーの住宅価格は2008年末から今年6月末までに19.6%上がった。フィンランドの中古住宅価格は4-6月(第2四半期)に前年同期比10%上昇。1-3月(第1四半期)の上昇率は過去最高の11.4%だった。

RBSの北欧担当チーフエコノミスト、ペール・マグヌスン氏は住宅価格が「20%下がれば、恐らく二番底を引き起こすかその深刻化につながるだろう」と予想。「世界の景気動向が悪化しつつあるなか、二番底はいかなる場合にも起こり得る」と述べた。

スウェーデン中央銀行の推定では、同国の家計部門の債務の可処分所得に対する比率は昨年末までに167%と、10年前の104%から上昇。フィンランド中銀によれば、国内の同比率が昨年末時点で107%と、2000年の65%から上昇した。ノルウェー中銀は、同国の比率が年末までに197%と、05年を14.5%上回ると予想している。


<ECB:ポルトガルの銀行への貸し出し、7月は21%増加>

  8月16日(ブルームバーグ):欧州中央銀行(ECB)によるポルトガルの銀行への貸し出しは、7月に前月比で21%増加した。ポルトガル中銀が発表した。

  ポルトガル中銀のウェブサイトによれば、ECBによるポルトガルの銀行への貸出額は7月末時点で488億3300万ユーロ(約5兆3500億円)と、6月末時点の401億9400万ユーロから増えた。6月は前月比12%増だった。


<欧米は時間切れになりつつある ー Telegraph (UK) / 2010-08-18 10:30:20>


大不況は、主要なAAA格付け国が人口統計的な時限爆弾が脅かすなか、全面的ソブリン危機を阻止する時間を劇的に縮めてしまった、と米国格付け機関ムーディーズが警告。

「本当に不利な債務動学は、15-20年以内に現実化するだろうと予想されていた。今回の危機は歴史を『早送り』し、調整のための時間を全て蝕んでしまった」
ムーディーズが四半期ごとに出しているソブリン・モニターにはそう記された。

ムーディーズは、米国の成長が低迷すれば(悪い筋書き)、2013年までにセーフティ・バッファーを突破して、支払い金利が税収の14%を上回ってしまうのではないかと懸念している。
債務と歳入の割合は3年間で既に2倍の430%に上っている。

多くの短期債をロールオーバーしなければならない(米国、フランス、スペイン)か、赤字が余りにも巨額なことから、米国、英国、ドイツ、フランス、スペインはいずれも「金利ショック」リスクに直面している。

「債務を安定させるために求められる社会的団結水準を示せない」国は、AAA格付けを失うだろう。
若い世代と年上の世代の間で起こる「世代間」対立は、慎重な対処が求められる。
年金改革を先送りする国は、下方スパイラルの危機に見舞われるだろう。

ムーディーズによれば、ヨーロッパの債権危機以来、世界は変わってしまった。
今も信用に値すると見なされ得る大国は皆無だ。
「今や各国政府に立証責任がのしかかっている」とレポートには記されている。
英国は長期の償還期限というセーフティ・クッションがあるが、構造的財政赤字により債務は「持続不可能なスピードで増加」している。
AAA格付けグループのなかでも、英国は明らかに弱い部類だ。
ムーディーズは、英国の公共負債は3年以内にGDPの90%に達するだろうと予測している。
経済成長も減速すれば、政府の緊縮政策による財政引締めの緩みは資金コストを「急激に上昇」させ、債務動学にも大きな悪影響をもたらすだろう、と警告した。

ムーディーズの警告は、信頼を回復し、市場がより厳しい措置を課す国債危機を阻止するためには、即時緊縮政策が必要だ、という連立与党の主張を正当化しているようだ。

現在の危機は、第二次世界大戦後の「一回限り」の債務急増とは大きく異なっている。
当時、若い経済は債務負担を乗り越えて成長することが出来た。
税基盤が停滞しているところに、高齢化危機が年金と医療費を押し上げるので、今回の危機は先で待ち構えているのだ。
「現在の債務ストックは巨額だが、政策が変更されなければ、将来の債務の累積によって、今を遥かに上回る額に増えるだろう」


ー米国も露呈する金融市場悪化ー

<BOAなど米金融11社、最大15兆円損失も-MBSめぐる請求>

8月18日(ブルームバーグ):バンク・オブ・アメリカ(BOA)とJPモルガン・チェースなど米金融機関11社は、住宅ローン担保証券(MBS)を購入した投資家と保険会社からの買い戻し請求で合計1338億ドル(約11兆4400億円)の損失を被る恐れがある。ワシントンに拠点を置く調査・投資銀行業務のコンパス・ポイント・リサーチ・アンド・トレーディングが指摘した。

  コンパスのアナリスト、クリス・ガマイトニ氏はリポートで、基礎となる試算では、顧客からの請求に伴う負担について、最も楽観的なシナリオで553億ドル、最悪の場合には1792億ドル(約15兆3700億円)に上るとしている。

  政府支援機関(GSE)のファニーメイ(連邦住宅抵当金庫)とフレディマック(連邦住宅貸付抵当公社)から問題のある住宅ローン債権の買い戻しを求められることで、これとは別に280億ドルの負担が生じるとコンパスは予想する。影響が大きいとみられる金融機関には、ゴールドマン・サックス・グループとドイツ銀行も含まれる。

  MBSの買い手と保険会社は、金融機関が住宅ローンに関する虚偽ないし誤解を招くデータに基づいて、住宅ローン債権を投資家に売りつけたと非難している。ガマイトニ氏は、このうち金融機関8社について、想定される損失が有形資産の簿価の10%を超えるとみており、支払い能力が危険にさらされているわけではないが、利益の流出が今後何年も続く可能性があると指摘する。

  ファニーメイの上級金融アナリストだったガマイトニ氏は、電話インタビューで、「投資業界全体が問題の大きさを理解していない」と警告した。MBIAなどの債券保証会社と、連邦住宅貸付銀行(FHLB)のうち3行を含む投資家は、不動産の価値と原資産の質について不正確な説明を行ったと主張し、MBSの引受会社と発行体を相手取り訴えを起こした。MBSに絡む損失の拡大を受けて、ファニーメイとフレディはその後政府管理下に置かれ、MBIAの株価は損失拡大が嫌気されて80%余り急落した。

コンパスの試算では、BOAの損失は有形資産の簿価の17%に相当する352億ドル、JPモルガンが同13%相当の239億ドル、ドイツ銀は21%相当の141億ドル、ゴールドマンは11%相当の112億ドル損失を被る見通し。




<米フィラデルフィア連銀景況指数:1年ぶりマイナス>

8月19日(ブルームバーグ):米フィラデルフィア地区の製造業活動は8月、市場予想に反し縮小が示された。受注や出荷が落ち込んだ。縮小は1年ぶり。景気減速の影響で製造業が打撃を受けつつある兆候が示された。

  フィラデルフィア連銀が19日に発表した8月の同地区製造業景況指数はマイナス7.7と、前月の5.1から大きく低下し、2009年7月以来の低水準となった。ブルームバーグ・ニュースがまとめたエコノミスト調査の予想中央値は7への上昇だった。同指数はゼロが拡大と縮小の境目を示す。

  ストーン・アンド・マッカーシー・リサーチのチーフエコノミスト、レイモンド・ストーン氏は「状況は明るくない」とし、「製造業の生産は増加が続くだろうが、伸びは非常に小さなものになるかもしれない」と語った。

  項目別では、出荷指数がマイナス4.5と、前月の4から落ち込んだ。新規受注指数はマイナス7.1と、前月のマイナス4.3からマイナス幅が拡大し、09年6月以来の低水準となった。雇用指数もマイナス2.7と、前月の4からマイナスに転じた。

  このほか、販売価格指数はマイナス12.5と3カ月連続マイナスを記録、昨年9月以来の最低に落ち込んだ。仕入れ価格指数は11.8で前月の13.1を下回った。

スポンサーサイト

参りますね

<為替介入は政府が国民の預貯金をドルという紙切れに投資する大掛かりな博打以外の何者でもない!!!ーアゴラから>

USD/JPYは85円(1ドル=85円)を下回る水準まで下がってきている。そこで輸出企業の多い日本では、財務省や日銀が為替介入をして円高を阻止せよ、という声が日増しに高まっている。そこで今日はそもそも為替介入とは何かということを簡単に説明することにする。
まず日本の為替政策は財務省の管轄で、日銀が独自に為替介入をすることはできない。もちろん実際にドルやユーロを売買するのは日銀だが、それは財務省の指示に従ってやることになる。それではドルに対して円を安くしたい、つまりUSD/JPYを買い支えたいということになったらどうするかというと、日本円を売ってドルを買うわけだ。そこでまず日本円を用意しないといけないのだが、これは財務省が政府短期証券、つまり満期の短い国債を発行して市場から調達する。政府短期証券を1000億円売りだして、それを民間の銀行が1000億円買えば、財務省は日本円が1000億円手に入る。逆に民間は1000億円吸い取られる。それでこの1000億円を使って日銀のトレーダーが民間の銀行に円売りドル買いの注文をガンガン出す。そうすると財務省は1000億円分のドルが手に入る。ざっと12億ドルぐらい。基本的にドルを買えばドルがマーケット・インパクトで上がっていくから(円が下がっていく)、円安に誘導できるだろうというのが為替介入の仕組みだ。

本当かどうかは自明ではないが、日本経済は円安の方が良いと信じられている。日本は輸出産業が多く、また輸出産業の方が政治力も強いので、日本で為替介入といえばそれは円を売ってドルやユーロを買うことだ。ということで財務省の口座にはドルがたくさんあって、このドルはアメリカ国債になっている。その額はつもりつもって100兆円を超える。これらは外国為替資金特別会計で公開されている。ところで為替介入というのは国民のお金でアメリカ国債を買うことなのだが、郵貯のお金でアメリカ国債を買うなんてけしからんと騒いでいた人たちが、今度は為替介入しろと騒いでいるのは見ていてなかなか楽しい。

さて100兆円もアメリカ国債やユーロなんか買って、それらはドル安、ユーロ安で日本円に対して暴落しているのだから、何が起こったかというと、つまり、30兆円ほどぶっ飛ばしてしまったのだ。国民のお金を。30兆円といえば1年分の税収に匹敵するほどの金額だ。日本国政府は為替証拠金取引は投機的だということでFX業者のレバレッジに規制をかけようとしているが、財務省のやるFXトレードは全てが国債の発行、つまり国の借金でやるのでレバレッジは無限大だ。その巨大なFXのポジションで30兆円もやられて、個人投資家のレバレッジはけしからんといっているのはなんとも趣深い話だ。ちなみにFXというのはゼロサム・ゲームなので、この30兆円はヘッジファンドなどの利益になったのだけれど。

ここまで読んでわかったと思うが、為替介入は(短期)国債で日本円を調達してそれでドルなんかを買うということなので、国が借金して公共事業をするというのと仕組みは実は同じなのだ。つまり為替介入をすると国の借金が増えるのである。あれほど国の借金を批判しているマスコミが、為替介入に関しては何もいわないのはとても不思議だ。


それにUSD/JPYは一日に数十兆円、時に100兆円以上も取引される巨大なマーケットだ。そこで日銀が数兆円分ちょろっとドルを買ったところで実際には何も起こらない。ようするに為替介入というのは「気持ちの問題」なのだ。こんなに円高が進めば日本国政府は黙っちゃいないよ、という態度を示してトレーダーを威嚇するのだ。しかし実際に日本国政府ができることは非常に限られているし、みんなそのことを知っているので、トレーダーが本当に威嚇されるかどうかはわからない。


●恍惚の帝国:アメリカ解体が瀬戸際に
革命が起きなければ、アメリカ人は歴史になる

http://www.globalresearch.ca/index.php?context=va&aid=20650
【8月17日 by Paul Craig Roberts】

 アメリカ合衆国は貿易赤字と財政赤字をコントロールできない状態に陥りつつある。状況は緊急事態であるが、2010年は実体のない回復の誇大宣伝をして無駄に終わろうとしている。最近ででは8月2日、ガイトナー財務長官は、ニューヨーク・タイムズ紙に「ようこそ景気回復」と題するコラムを書いた。

 ジョン・ウィリアムズが何回にもわたって明らかにしたように、景気が回復しているように見えるのは、水増しされた雇用数とインフレを少なく見積もることで作られた回復である。ジェラルドセレントと私が警告することは注目されずじまいであったが、最近ボストン大学のローレンス・コトリコフ教授とデイビッド・ストックマンから、共和党が大支出する民主党のようになったと非難する反応が返ってきた。

 赤字幅は既に大きすぎるので、ドルが基軸通貨として生き残ることは無理だし、赤字国債発行による赤字財政の支出では、海外に出てしまった仕事にアメリカ人が戻ることもできないのだ。しかしながら、問題があると理解し始めた人々が示す解決策には失望させられる。コトリコフ教授は解決策は、大規模な社会保障とメディケアーのカットか、大幅な増税ないしは大規模負債をハイパーインフレーションで吹き飛ばすことだと考えている。

 おそらくエコノミストは想像力に欠けるのではないだろうか、あるいはウォール街から見捨てられ、補助金が出なくなることを恐れているのだろう。しかしとりわけドットコムやデリバティブ、不動産のバブルによる個人年金の侵食を考慮すれば、社会保障とメディケアーは現在のレベルでも不十分である。今までの収入の15%を支払ってきている社会保障とメディケアーのカットは、人々に餓死と治療可能な病気による死をもたらすだろう。

 増税は更に意味を成さないことだ。大多数の世帯は一つだけの職では暮らしていけないことは広く知られていることである。夫も妻も仕事をし、しばしば二つ掛け持ちで仕事をする場合もあるのだ。増税すれば生活ができなくなるので、更なる差し押さえ、更なるフードスタンプ、更なるホームレスという結果をもたらすことだろう。どんなエコノミスト、あるいは慈悲深い人がこれを解決策と考えることができるというのだ?

 しかし我々は富裕層には増税するだろう。これがいつもの愚かさだ。富裕層は充分なお金を持っている。単純に儲けなくなるだけだろう。

 本題に入ろう。政府がやりそうなことは以下のことだ。ワシントンのお馬鹿連中が、ドルは危機に瀕しており、これ以上外国から借りて戦争に投入する資金がもうないということをひとたび理解すれば、政府は年金は税が掛けられていなかったからといって年金に税を掛け始めるだろう、あるいは政府は年金ファンド・マネージャーに年金で財政赤字を埋めてくれるよう命ずるだろう。こうすることで政府は多少の時間的余裕を獲得することができるだろう。こうして年金が無価値な債権を購入する資金となってしまうだろう。

 ブッシュの2008年の財政赤字は4000億から5000億ドルの間にあった。これは中国、日本、OPEC諸国の対米貿易黒字額に相当する。通常は、こういった貿易黒字はアメリカに還流し、連邦政府の赤字の埋め合わせに使用されてきた。2009年と2010年には、連邦政府の財政赤字は2年連続で1兆4000億ドルに跳ね上がった。この赤字幅を埋め合わせるほどの充分な貿易黒字はない。どこから金はまわってきているのか?

 答えは、株式市場から「安全な」と言われている国債に逃げてきている個人の金と救済された銀行の金である。銀行は超過している準備金を国債購入に充てている。

 こういった金融操作は一回限りのトリックだ。ひとたび人々が株式市場から逃げ出し終えれば、国債を購入する動きはおしまいになる。そうすると次はどこから金は回ってくるのか?

 ニューヨークの銀行とヘッジファンドが「ユーロ危機」に拡大したギリシャ危機のおかげで財務省は多くの負債を帳消しにすることができた。金融メディアはヨーロッパの負債とユーロについてパニックを作り出すことで、財務省の金融兵器として働いた。ドルからユーロに逃げた個人や中央銀行はパニックに陥り、あわててアメリカ国債の購入に走った。

 このユーロからドルへの動きはドルに代わる基軸通貨を弱体化させ、ドルの下落を止めた。またアメリカの大規模な財政赤字を埋めてしばらくの間持たせることになった。

 このゲームはスペインやアイルランドの負債でも演じられるかもしれないし、またその他、ヨーロッパ連合の軽率な拡大によって取りこめられた不幸な国が狙われるだろう。

 しかしウォール街の投資銀行とヘッジファンドによって不安定にさせられる国家がなくなれば、アメリカの財政赤字を何が埋め合わせるのだろうか?

 残っている唯一のものは連邦準備銀行だけだ。国債が市場で売れなくなれば、連邦準備銀行がそれを購入せざるを得ないだろう。連邦準備銀行は国債を、新しい要求払預金口座ないしは当座預金口座を開設することで国債を購入するだろう。

財務省が新しい借り入れの収入を使うため、アメリカのマネーサプライは連邦準備銀行の財務省債券の購入規模によって拡大する。
 
 商品とサービスは同じ額だけ拡大するだろうか?アメリカの仕事が海外の外国人に与えられたため輸入は増えるだろう。そのため貿易赤字はますます増えることになる。連邦準備銀行が国債を購入する際、国内で生産された商品やサービスの供給以上にマネーサプライは増えるだろう。それで価格は上昇することになる。

 どれほど上昇するか? 政府がその請求書に対し支払うことができるようにマネーが作られれば作られるほど、ハイパーインフレーションが進むだろう。

 経済は復興していない。年末には、財政赤字1兆4000億ドル以上になることが明らかになるだろう。2兆ドルかそれ以上?

 そのサイズがどれほどであっても、ドルが基軸通貨として機能することができないほどの量が印刷されているのを世界は知ることになるだろう。その時点で、外国の中央銀行が無価値な通貨となったドルを投売りするようになる。

 ドルの崩壊はアメリカ人が依存している外国商品の輸入価格の上昇をもたらすだろう。ウォルマートの買い物客は、間違ってニーマンマーカス(高級デパート)に入ってしまったかと思うかもしれない。

 増大するマネーサプライがアメリカ人がアメリカ国内で製造していた商品とサービスを追いやるので、国内価格が暴騰する。

 基軸通貨としてのドルはこの大火を生き残ることはできない。ドルが崩壊すれば、アメリカは貿易赤字を埋め合せられなくなる。そのため、輸入は激減するので、エネルギー輸入国のアメリカは、国内のインフレが更に高まり、輸送問題が起き、それは仕事と食料雑貨販売業者のデリバリーを途絶させるだろう。

 パニックが日常茶飯事になる。

 農場が襲われないだろうか? 都市部に閉じ込められた者たちは暴動や略奪に走らないだろうか? 
 これが「我々」の政府と「我々の愛国的な」企業が我々のために生み出した未来の姿ということなのか?

 レーニンの言葉を借りれば、「何をなすべきか?」だ。

 以下はそのなすべきことだ。軍関係者と安全保障関連企業とイスラエルの領土拡張に資するだけの戦争は、即座に終わらせるべきだ。これは年間数千万ドルの割でアメリカの財政赤字を減らすだろう。軍関係の予算削減で更に数千万ドル減らせる。このアメリカの軍事関連予算は、現在の全世界の軍事予算を合せた額を上回っているのだ。

 アメリカ軍事予算は、アメリカ帝国と世界覇権という到達不能で狂っているネオコンの目標を反映させてそんなに巨額なものになっている。政府のどの馬鹿者たちが、アメリカの中国に対する覇権のために中国がアメリカに融資すると考えているのだろうか?

 アメリカが経済を復興することのできる唯一の道は、海外に移った仕事を国内に戻すことだ。これらの仕事を失ったことでアメリカ人は貧困に追いやられた。その反面、ウォール街や株主、企業幹部には不相応な利益を与えてきたのだ。製品が付加価値をつけた場所に従って企業に税を課すことで、これらの仕事は自分たちのいる国内に戻すことができる。もし商品やサービスの価値が中国で付加されれば、企業は高い税金を支払うようにさせ、もしアメリカでなら、企業は低い税金ですむようにさせるのだ。

 企業に対するこの税制の変更は安い海外の労働力を帳消しにするだろう。海外の安い労働力がアメリカ人の仕事を奪ったのだから。これは上昇願望へのはしごを作ることになり、アメリカをチャンス社会にするだろう。
 
 もし戦争が即座にやめられず、仕事がアメリカに戻ってこないのならば、アメリカは歴史のゴミ箱に投げ入れられることになる。

 企業とウォール街は間違いなく自分らの金融力を、仕事を国内に持ってくることで短期の収入とボーナスを減らすような法令化を阻止する為に使用するだろう。アメリカ人にとってウォール街と企業、それに彼らの娼婦である議会とホワイトハウス以上の敵はいやしない。

 アメリカの両政党と殆どのメディアを支配しているイスラエル・ユダヤ、及びそれと同盟しているネオコンは恍惚の帝国を夢見ている。

 ネオコン、ウォール街、企業、議会とホワイトハウスにいる彼らの卑屈な奴隷どもを打ち負かすことができなければ、アメリカ合衆国と3億人の幸福な生活を復帰することはできない。

 革命が起きねば、アメリカ人は歴史となる。

本性を表した日本経団連

※日本の老害と拝金主義、税金を毟り取る乞食の巣窟である日本経団連が本性をあらわしました。

 第二次世界大戦は資本主義が行き詰ったこと(本当は国際資本家がわざと行き詰らせたのですが)が発端となりました。

☆金融は資本主義の血液に当たりますが、金融の閉塞、つまり血液が流れなくなったことで各産業が行き詰まり、労働者も仕事がなくなる。そこで究極の公共事業である戦争を引き起こして、労働者(国民)を軍隊へ、就職?させることで、雇用の確保ができる。また戦争は破壊が付き物ですから、破壊されたものを補うために大規模な生産活動も起こります。

 今世界中の若年層の失業率が上がる中、戦争によって、若者の雇用が確保されます。また金融の世界も各国中央銀行も含めて破綻状況にあります。産業界も当然限界状況に陥っています。この夏は自然界も異常な現象が多発しています。

 そういう現代社会の状況のなかで下記事はこれからの世の中の方向性を示しているように思いますが、皆様は如何感じられますでしょうか?

↓ ↓ ↓

経団連:日本の安全保障は「大変な事態」-武器禁輸緩和を

8月13日(ブルームバーグ):経団連は政府に武器輸出禁止に替わる輸出管理原則を確立し、それを新たな防衛計画の大綱に盛り込むよう提唱したが、経団連の防衛生産委員会基本問題ワーキンググループの岩崎啓一郎主査は、現状のままでは日本の安全保障に「大変な事態が来る」と警鐘を鳴らした。

  岩崎氏は10日、ブルームバーグ・ニュースとのインタビューで、武器禁輸に加え防衛予算の減少傾向が続く中、中小企業を中心に撤退する企業が増加していると指摘。その上で「売上規模がどんどん減って、人を維持できない。いったん失った基盤は一朝一夕には再建できない」と述べた。

  1967年に政府が決めた武器輸出3原則(共産圏、国連決議等で指定された地域、紛争国向けの輸出禁止)は76年には他の地域にも拡大されたが、岩崎氏によると、このため日本企業は基本的に海外との共同開発も行えない状況が続いており、「技術的な鎖国状態」にあるという。同氏は具体例として、米ロッキード・マーティン社が主導する次世代戦闘機、F-35の開発にも日本企業は参加できないことを指摘した。

  日本は、次期主力戦闘機について09年度までに導入する予定だったが、当時最有力候補とされたロッキード・マーティン社のF-22の輸出禁止継続などの影響で選定が滞る一方、F-35は開発自体が遅れている。このため、防衛省は来年度の概算要求で関連予算の計上を見送ったと、7月26日付の読売新聞夕刊は報じている。

  岩崎氏は、現在の戦闘機生産が終了する2011年度以降は、日本の関連企業の生産に空白期間が生じると指摘。「3年仕事がない、さらに将来の展望も分からないとなると、経営者としてはそれを続けるのは非常に難しい」と、述べた。

提言

  三菱重工業や川崎重工業など主要企業を中心に、経団連は先月、「新たな防衛計画の大綱に向けた提言」を発表。予算増が見込めない中、最先端技術など重点分野への投資政策を明確化するよう訴えるとともに、装備の国際共同開発に参加できるよう武器輸出3原則を改め、個別案件について、最終輸出先や用途の観点から総合的に審査する新しい「武器輸出管理原則」を確立し、本年中にまとめられる防衛計画の大綱に盛り込むようを提案した。

  同志社ビジネススクールの村山裕三教授は「武器輸出3原則が聖域化し、共同開発にも参加できず世界のトレンドから完全に取り残された。防衛産業の危機と言われて20年近くになる。防衛力を増強するアジア全体を考え、日本の防衛産業を考えないと、えらいことになる」と語った。

  日本の防衛予算は過去8年減少を続け10年度には4.79兆円に落ち込んだ。このうち、正面装備契約額は1990年のピーク時1兆727億円から36%減少し、今年は6837億円に。また、防衛省の資料によると、2003年以降、35社の戦闘車両関連企業と21社の戦闘機関連企業が撤退、または倒産したという。


あちこちから転記

<FRBが夏休み中に仕掛けた「ワナ」ーダイヤモンド・オンライン>

弱い米雇用統計で、なぜ市場は堅調?
FRBが夏休み中に仕掛けた「ワナ」とは? 【今回のまとめ】
1.ヒドイ雇用統計にもかかわらず、米国市場は堅調だった
2.それは、市場がFOMCでの緩和政策発表の可能性に配慮しているため
3.FRBがわざと「落球」してみせる可能性もある

ヒドイ雇用統計なのに、株式市場は反応しなかった
 先週、8月6日(金)に米国の7月の雇用統計の結果が発表されました。非農業部門雇用者数は市場予想の6.5万人減に対して13.1万人減、民間雇用者数では、市場予想の9万人増に対して7.1万人増と、期待外れの数字でした。

 また、6月の非農業部門雇用者数の数字は、これまでに発表されていた12.5万人減から22.1万人減へと改訂されています。

ところが、このような悪い数字だったにもかかわらず、発表当日のニューヨーク株式市場はしっかり引けています。
7月以降の上昇トレンドはぜんぜん崩れていません。

量的緩和をちらつかせるFRBだが…
 米国の雇用統計の結果が悪かったのにマーケットが大きく下げなかったのは、投資家の関心が8月10日(火)のFOMC(連邦公開市場委員会)ミーティングにすでに移っているためです。

 とりわけ、今回のミーティングで注目されているのは、米国の中央銀行であるFRB(連邦準備制度理事会)が量的緩和政策の運用拡大を行うかどうかという点です。

 2008年秋の「リーマン・ショック」以降、FRBは米国財務省証券や住宅ローン証券を市場から直接買い入れ、キャッシュを市場に放出しました。このような方法による金融緩和政策を「量的緩和政策」と呼びます。

 現在、FRBのバランスシート上には1.1兆ドルもの住宅ローン証券があります。この住宅ローン証券の一部は、人々が家を売却したり、ローンを完済したときに、順次キャッシュアウトされる見込みです。

 本来であれば、このように住宅ローン証券が「自然減」するのを放置しておけば、住宅ローン証券の在庫は徐々に減ります。そして、これが「消極的な出口戦略」となりますが…

FRBは、「住宅ローン証券の償還でキャッシュアウトされた分について、米国財務省証券を新たに買い増し、FRBのバランスシート縮小を食い止めるほうが良いのかもしれない」と、市場にシグナルを送っています。

■ボールはワシントンDCのコートに投げ込まれた

量的緩和を拡大するのではなく、あくまでも、すでにあるプログラムが自然に巻き戻されるのを防ぐ措置であるため、これは第2陣の量的緩和政策、すなわち「量的緩和2.0」ではありません。

そこで、「量的緩和1.5」というニックネームがつけられています。

この点は、8月10日(火)のFOMCのステートメント(ニュース・リリース)の中で言及されるかもしれないし、されないかもしれません。

なぜ、FRBはこのような玉虫色の表現を使っているのでしょうか?

それは、この秋の中間選挙を前に、FRBが「米国の景気はそんなに良くありません」ということを今一度市場に対してシグナルし、投資家の期待値(エクスぺクテーション)を下げておくためです。

今年6月頃までは米国内の経済統計の数字が概して強かったので、ワシントンDCの議員たちは「FRBは早く金融政策をノーマルな状態に戻し、規律を取り戻してほしい」と考えていました。

つまり、追加の量的緩和政策を容認するようなムードは全然なかったのです。

足元で発表となる米国の経済統計が弱い中、FRBが「量的緩和1.5を、やるべきかもしれない」ということをチラつかせているのは、そのようなアイデアを議員たちに植え付けるためなのです。

つまり、中間選挙を目前にした議会において、夏休みから帰ってきた議員たちに、その争点を議論するためにわざとやっているのです。

これまでは「量的緩和政策は、終わらせる以外にない」という一方的な考えが支配的でした。

それが「終わらせるという方向もあるし、逆に拡大するという方向もある」という感じで、どちらにも転ぶことができるシナリオを投資家は想定し始めているのです。

この「どちらにも転ぶことができる」ということは、選択肢(option)があるということにほかなりません。これを難しい投資の概念で「オプショナリティー」と呼びます。

■議会は有権者の顔色をうかがいながら物事を決める

「オプショナリティー」を設けるということは、「へぇ~、そういう代案もあるのか」ということを関係者に気づかせる意味合いがあります。つまり、FRBが議員たちの夏休みの間に、そのような「ワナ」を仕掛けたと言えるでしょう。

夏休みから帰ってきたら、国民が量的緩和政策拡大の是非を議論していたということになれば、選挙を前にした議員は、選挙民の意向を汲まないわけにはいきません。

ここで先週の米国雇用統計の話に戻ると、あれだけ悪い数字でもマーケットが下がらなかったということは、ショート(売り持ち)筋が「量的緩和1.5が今回のFOMCで発表されたら、踏み上げさせられる」と警戒していることを意味します。

つまり、ある程度は「量的緩和1.5」が市場に織り込まれているのです。

■FOMCで、FRBはわざと「落球」してみせる?

今週、8月10日(火)のFOMCでこの問題への言及がなければ、相場は反落する可能性もないとは言い切れません。

FRBの立場からすれば、せっかく周到に「オプショナリティー」の種をまいたわけですから、今の時点で自分のスタンスを明快に表明し、ポーカー・ゲームの手の内をさらけ出すメリットはありません。

したがって、今回のFOMCではわざと「落球」してみせて、市場が急落するようだったら「ほら、見てごらん! 米国民は悲鳴を上げているだろう」と、議会を脅す材料にしたいと考えているはずです。



<日本株を買うのはもう少し待った方がいい ーZAI>


 円高が止まりません。8月6日のNY債券市場で10年物国債利回りは、前日比0.08%低下の2.82%で取引を終えています。一時2.81%と、約1年4カ月ぶりの水準に低下しました。

 また、2年債利回りは一時0.49%と、過去最低の水準にまで低下しました。この結果、日米金利差が縮小。ドルが売られ、円が買われ、6日のNY円相場は一時85円02銭と、ドバイ・ショックの09年11月27日以来ほぼ8カ月ぶりの円高・ドル安水準を付けました。

■日銀が「何もしない」と一層の円高の可能性も

 米金利低下の主因は、米雇用環境の回復の遅れと、FRBによる追加の金融緩和策発動観測です。8月6日発表の7月の米雇用統計では、非農業部門の雇用者数も、民間部門の雇用者数も市場予想を下回りました。米雇用市場の改善は非常に緩慢なのです。

 その一方、今週10日のFOMCでは、住宅ローン担保証券や長期国債の追加購入、ゼロ金利確約の長期化などの追加の金融緩和策の発動が、市場では期待・観測されています。これが、米国の短期、中期、長期の金利低下を促しています。

 一方、日銀は8月9-10日に金融政策決定会合を開きます。現時点では、日銀は、「政策金利は現状の年0.1%に据え置き、緩和的な金融環境の維持を決める。」とみられています。要は、「何もしない」と観測されています。

 もしここで、日銀が追加の金融緩和策を講じれば、市場にとって、ポジティブ・サプライズを与えるでしょう。ですが、事前の予想通り、「何もしない」なら、円高は一気に加速する可能性が高まります。

■円高=日本株急落にならない理由

 なお、円高イコール日本株急落にはつながらないとみています。なぜなら、FRBの追加の金融政策発動で、米国株は、下がり難く上がり易い状況が継続する見通しだからです。

 円高の悪影響が、米国株高で相殺されるため、日経平均の上値は重いものの、急落は回避されるとみています。逆に、万が一、日銀が追加の金融緩和に踏み切れば、10日以降、日本株も米株同様、下がり難く上がり易い状況に劇的に変化することでしょう。

 ただし、個人投資家の日本株離れは、今後もますます深刻化していくとみています。先週も指摘しましたが、東証1部の売買代金に占める個人投資家のシェアは昨年の平均が約29%でしたが、7月は20%前後に低下したようです。

■現在の参加者は「肉食系投資家」がほとんど

 特に、ネット証券では売買の減少が激しく、松井証券では、7月の売買代金が1日平均300億円強と、03年以来の低水準となる見通しだそうです。今月は今週からお盆休みに入りますので、一段と、個人投資家の売買代金が落ち込み、シェアも低下することでしょう。

 現状の閑散・夏枯れ相場に参加しているのは、肉食系の投資家だけでしょう。つまり、プロとセミプロだけです。具体的には、証券自己のディーラーと、株式の売買益で生活しているデイトレーダー達です。

 はっきり言って、肉食系投資家の占有率の高い市場に、損切りができず、情報収集力が劣り、長期投資が大好きな草食系の個人投資家がノコノコ参加したら、たちまち、彼らの餌食になり、相場の肥やしになるだけと思います。よって、初中級投資家は、日本株を買うのはもう少し待った方がいいでしょうね。

■日本株の買い時は10月~11月頃に到来か

 日経平均が11408.17円の高値を付けたのが4月5日です。信用取引の決済期限は通常半年です。その後の市場は調整色が強い為、この高値期日を迎える10~11月は、信用需給が著しく悪化する見通しです。

 そう考えると、初中級投資家にとっての買い場は、信用買い方によるバーゲンセールが開催される10月~11月頃になるのかもしれません。

 短期的には、FRBの追加の金融緩和で米株が強含み、日銀も金融緩和で追随すれば、日経平均は6月21日の10251.90円程度までは戻っても不思議はないとみています。

 しかし、先進国のデフレ経済化への警戒が怠れない状況では、日本のみならず世界の株式市場が長期的な上昇トレンド描くことはないとみています。なお、金融緩和政策だけでは、デフレは阻止できません。適切な財政の出動と、各国産業の成長戦略が加わらないと無理です。

 特に、財政に関しては、先進国は緊縮の方向に舵を切っているため、それを改めない限り、財政出動は期待すらできません。

 現在、私が考えているメインシナリオは、米国株が9月頃に現在のラリーを終了させ、10月~11月に向けて大幅な調整局面を迎える。同時に、ドル安も急激に進行。この結果、日本株は円高と米景気悪化懸念のダブルパンチで、米国株を凌ぐ下落率を実現するというものです。

 そこで、信用買い方の投売りが発生し、中期的な底入れを果たすというものです。初中級投資家にとっては、そこが買い場になるのかなとみています

TAMEKIYO通信から

<原爆は「やむをえなかった」の意味>

65年前の今日、広島に原爆が投下された。8時15分とされている。3日後には長崎にも原爆が投下された。

「国体護持」を利用したトルーマン
現在、翻訳作業を進めているウィリアム・イングドール『完全支配・金融編』(原題:GODS OF MONEY, WALL STREET AND THE DEATH OF THE AMERICAN CENTURY)に、米国にとっての原爆投下の意味が記述されているので、それを紹介しておきたいと思う。

実は、後に機密解除された文書によれば、ポツダム会談(1945年7月17日~8月2日)開催前の段階で日本は、天皇護持の条件さえ確保されれば、降伏の意思があることをアメリカに通告していた。トルーマンも、日本に降伏の意思があることをよく知っていた。(略)

天皇が日本社会の要であり、米国の占領統治に必要不可欠だったことを考えると、トルーマンがポツダムで日本の「無条件降伏」に固執したのは、わざと降伏を先延ばしし、原爆投下を正当化するための巧妙な策略だったと解釈されている。このタイミングと、その後機密解除になった文書から、この解釈の信憑性は高くなっている。日本の降伏申し入れを妨害し、戦争終結のためには原子爆弾が必要というフィクションを作るには、「無条件降伏」を要求する方法しかなかった。

恐ろしい核兵器を実際に使った後、トルーマンは、「アメリカの若者十万人の命を救うため」に、軍の助言に従って行動したまでと主張した。だが真相は、全世界(特にスターリン)に対し、アメリカのパワーは想像を絶するほど怖ろしいことを見せつけることが目的だった。広島・長崎への原爆投下は、日本を脅すためではなかった。日本は既に屈していたのである。本当の目的は、アメリカの軍事力を誇示し、ソ連を圧倒することだった。この原爆投下が、米ソの「冷戦」のまさに「第一弾」だった。

要するに米国の意図は、ソ連のスターリンを威嚇することにあったということだ。もちろん、結果的にはたった4年後の1949年にソ連も原爆開発に成功している。米国の上層部から原爆の技術がソ連に流されたのである。従って大きく見れば、広島・長崎への原爆投下は、「冷戦」と原爆業界の利権を生み出す演出だったと解釈できるだろう。

引用文中にあるように、日本が天皇護持という唯一の条件を出さなければ、トルーマンは米国民に対し原爆投下をもっともらしく正当化・説明することが困難だった。そういう意味では、1945年末時点で、広島14万人(人口40万人)・長崎7万人(人口24万人)と正確に人数の把握すらできていない死者を始め、負傷者・罹災者、その後亡くなった方は、天皇を維持するために犠牲になったわけである。

その件について、1975年に昭和天皇は次のようにコメントしている。

この「やむをえなかった」という言葉には、いろいろ解釈の余地がある。

まず、天皇の護持(国体護持)という言葉が、昭和天皇個人の存命を意味するのか、天皇制というシステムの継続を意味するのかを考えなければならない。マッカーサーとの会見で「自分の身はどうなってもよい」と言ったと伝えられるのが本当ならば、昭和天皇には自身の命を守るという発想はなかったことになる。父祖(皇祖皇宗)から継承した天皇という仕組みを護持するためには無条件降伏するわけにはいかず、「やむをえなかった」と解釈できる。

次に、米国が占領統治を進める上で、天皇を必要不可欠な便利な道具だと思っていたことを知っていたかどうかである。日本の降伏は、「無条件」だったのか否かという論争がある。

日本政府は、8月9日の御前会議で「国体の護持」を条件に宣言の受諾を決定し、8月10日に連合国に中立国を経てその旨を通告した。翌11日、米国政府は「日本の政体は日本国民が自由に表明する意思のもとに決定される」とし、また「降伏の時より、天皇及び日本国政府の国家統治の権限は降伏条項の実施の為其の必要と認むる処置を執る連合軍最高司令官に従属する(subject to)」と回答した(「バーンズ回答」)。

ウィキペディア 「ポツダム宣言」

このバーンズ回答の解釈は、米国側に天皇を廃止する気はさらさらなかったことを前提に読めば、意味はよくわかるだろう。いずれにしても、原爆を落とす前と後で、米国が日本の「国体護持」の条件を認めるかどうかの方針を変えたということはありえない話だ。「日本国民が自由に表明する意思」=民主主義という詭弁で、連合国が何でも好きなようにできるという曖昧さを確保しつつ、何となく天皇の存続を匂わせて安心させるのがバーンズ回答の趣旨だろう。とにかく米国は原爆を落したかったのであり、原爆を落とし終えた後だから、戦争は収束させてよかったのである。

天皇はなぜ「偉大」か
英米が大好きだった昭和天皇は、その辺の事情をいろいろ知っていて「やむをえなかった」とも解釈できるわけである。明治天皇は嫌々授与されたという逸話があるが、明治以降の歴代天皇は、ガーター勲章を授与され、イギリス王室の序列に組み込まれている。

日英同盟の関係から1906年に明治天皇が東アジアの国の元首として初めて贈られ、以後の歴代天皇も授与されている。大正天皇は1912年、昭和天皇が1929年にそれぞれ叙勲されたが、第二次世界大戦中は敵国となったため昭和天皇の名前が騎士団の名簿から抹消され、バナーも撤去された。しかし、1971年10月のイギリス訪問時に復帰し、今上天皇も1998年のイギリス訪問時に他国の王室に授けられる“Stranger Knights and Ladies”のガーター勲章に叙せられた。

ガーター勲章の外国人への叙勲は、原則としてキリスト教徒であるヨーロッパの君主制国家の君主に限られており、ヨーロッパ以外の国の君主や非キリスト教徒の君主に対しては、その国がイギリスと特別な関係にあり、政策上特別な事情がある場合に限り例外的に贈られている。

かつては国王や女王と血縁関係にある外国貴族、あるいは皇太子や摂政にも授与されていたが、エリザベス2世が即位して以降は君主という条件に関して例外はない。また、共和制国家の大統領に対して贈られた例はない。

非キリスト教徒への叙勲は1902年にペルシャ皇帝モザッファロッディーン・シャーに対して贈られたのが最初であるが、以後日本の天皇以外で非キリスト教徒の外国君主が叙された例はない。また、エチオピア皇帝ハイレ・セラシエ1世が退位により団員資格を喪失した1974年以降は、ヨーロッパ人以外でガーター騎士団員に叙されているのは日本の天皇のみである。

ウィキペディア 「ガーター勲章」

最近、オバマが訪日したとき、天皇に召使いのようにお辞儀をしたことが話題になっているが、普通に考えると彼らの序列の中で、オバマよりも天皇が格上だったということに過ぎないだろう。それをもって喜んでいる人々は、イルミナティの序列の中で上位にあることを誇らしいと思っているのだろうか。政治や経済の世界で表に出て活動しているレベルの人間であれば、例えば、デービッド・ロックフェラーのような人間であっても、天皇より格下の可能性はあるわけだ。実態はどうか知らないが。

スポンサーに忠実だった天皇
日米戦争については、いろいろ解釈の余地があるわけだが、天皇というものが基本的に時の権力者に媚びへつらう存在に過ぎないことを最も明瞭に示した事件が、昭和11年(1936年)の二・二六事件である。

二・二六事件のスローガンに「尊皇討奸」とあるが、これは東北地方を中心とした農村の困窮の原因は、天皇を取り巻く政治家や財閥が「奸」であり、そうした「暗雲」を取り払い天皇の親政が実現すれば、社会問題も解決すると、純粋に信じていたのである。

英国流の立憲君主を理想としていた昭和天皇は、滅多に政治に直接介入しなかったとされるが、自らの政治的意見を表明した数少ない事例がこの二・二六事件だった。

(2月27日)午後0時45分に拝謁に訪れた川島陸相に対して天皇は、『朕ガ最モ信頼セル老臣ヲ悉ク倒スハ、真綿ニテ朕ガ首ヲ締ムルニ等シキ行為ナリ』『朕自ラ近衛師団ヲ率ヰテ、此レガ鎮定ニ当タラン』と強い意志を表明し、暴徒鎮圧の指示を繰り返した。

ウィキペディア 「二・二六事件」

このように事件当時34歳だった昭和天皇は、蹶起将校たちを逆賊と決めつけ、自ら鎮圧するとまで言っている。天皇にとっては、困窮する国民よりも、財閥など権力者が大事だった。一考するまでもないぐらい自明なことだったのである。そうした既得権益を守るためであれば、躊躇なく青年将校ら17名を処刑した。

昭和11年7月12日に15名の処刑が実行された直後、磯部浅一は獄中の日記にこう記している。

八月十日 天皇陛下は十五名の無双の忠義者を殺されたのであろうか、そして陛下の周囲には国民が最もきらっている国奸らを近づけて、彼らのいいなり放題におまかせになっているのだろうか、陛下 われわれ同志ほど、国を思い陛下のことをおもう者は日本国中どこをさがしても決しておりません、その忠義者をなぜいじめるのでありますか、朕は事情を全く知らぬと仰せられてはなりません、仮りにも十五名の将校を銃殺するのです、殺すのであります、陛下の赤子を殺すのでありますぞ、殺すと言うことはかんたんな問題ではないはずであります、陛下のお耳に達しないはずはありません、お耳に達したならば、なぜ充分に事情をお究(きわ)め遊ばしませんのでございますか、なぜ不義の臣らをしりぞけて、忠烈な士を国民の中に求めて事情をお聞き遊ばしませぬのでございますか、何というご失政ではありましょう。こんなことをたびたびなさりますと、日本国民は 陛下をおうらみ申すようになりますぞ(略)

 陛下 日本は天皇の独裁国であってはなりません、重臣元老貴族の独裁国であるも断じて許せません、明治以後の日本は、天皇を政治的中心とした一君と万民との一体的立憲国であります、もっとワカリ易く申し上げると、天皇を政治的中心とせる近代的民主国であります、さようであらねばならない国体でありますから、何人の独裁をも許しません、しかるに今の日本は何というざまでありましょうか、天皇を政治的中心とせる元老、重臣、貴族、軍閥、政党、財閥の独裁の独裁国ではありませぬか、いやいや、よくよく観察すると、この特権階級の独裁政治は、天皇をさえないがしろにしているのでありますぞ、天皇をローマ法王にしておりますぞ、ロボットにし奉って彼らが自恣専断を思うままに続けておりますぞ。

 日本国の山々津々の民どもは、この独裁政治の下にあえいでいるのでありますぞ。陛下 なぜもっと民をごらんになりませぬか、日本国民の九割は貧苦にしなびて、おこる元気もないのでありますぞ。(略)おそらく陛下は、陛下の御前を血に染めるほどのことをせねば、お気付きあそばさぬのでありましょう、悲しいことでありますが、陛下のため、皇祖皇宗のため、仕方ありません、菱海は必ずやりますぞ。

 悪臣どもの上奏したことをそのままうけ入れあそばして、忠義の赤子を銃殺なされましたところの陛下は、不明であられるということはまぬかれません、かくのごとき不明をお重ねあそばすと、神々のおいかりにふれますぞ、いかに陛下でも、神の道をおふみちがえあそばすと、ご皇運の涯てることもござります。



八月二十八日 竜袖にかくれて皎々不義を重ねてやまぬ重臣、元老、軍閥等のために、いかに多くの国民が泣いているか。

 天皇陛下 この惨タンたる国家の現状を御覧下さい、陛下が、私どもの義挙を国賊叛徒の業とお考えあそばされていられるらしいウワサを刑務所の中で耳にして、私どもは血涙をしぼりました、真に血涙をしぼったのです。

 陛下が私どもの挙をおききあそばして、「日本もロシヤのようになりましたね」と言うことを側近に言われたとのことを耳にして、私は数日間気が狂いました。

 「日本もロシヤのようになりましたね」とははたして如何なる御聖旨かにわかにわかりかねますが、何でもウワサによると、青年将校の思想行動がロシヤ革命当時のそれであるという意味らしいとのことをソク聞した時には、神も仏もないものかと思い、神仏をうらみました。

 だが私も他の同志も、いつまでもメソメソと泣いてばかりはいませんぞ、泣いて泣き寝入りは致しません、怒って憤然と立ちます。

 今の私は怒髪天をつくの怒りにもえています、私は今は、陛下をお叱り申し上げるところにまで、精神が高まりました、だから毎日朝から晩まで、陛下をお叱り申しております。

 天皇陛下 何というご失政でありますか、何というザマです、皇祖皇宗におあやまりなされませ。

二・二六事件獄中日記 磯部浅一(菱海)

この文に、私は非常に深い悲しみと憤りを感じるが、リアリスティックに冷淡な言い方をすれば、「信じた者がバカだった」のである。我々日本人は、これ以上、天皇に振り回されるのはやめなければいけない。原爆投下が「やむをえなかった」という発言の真意も、このあたりから汲み取るべきだろう。

天皇制の批判というものは、共産党の天皇制廃止論を嚆矢として、左翼陣営の専門分野であるが、私はこれを民族派の立場で書いている。天皇は日本人の敵なのだ。

皇族には腐敗臭しか感じないことを、私は20年以上前に気付いていたが、それを敢えて公言することは控えていた。言っても無意味だと思っていたからである。しかし、そろそろ公言することに意味がある時期に来ていると感じている。

日本の中心は富士山でよい
民族派の諸氏に申し上げたいが、くれぐれも二・二六事件の二の舞にならないよう注意していただきたい。天皇は英米の序列に組み込まれている。天皇を崇拝することは、英国王を間接的に崇拝することになり、決して日本の民族主義ではありえないのだ。西洋人もキリスト教の呪縛から脱却し始めている。日本人もいつまでも寝ぼけていてはいけないのである。

現実を直視しなければならない。今の天皇も、国事行為や宮中祭祀というパフォーマンスでごまかそうとしているが、そんなものでごまかされてはならない。三島は週刊誌天皇制と言ったが、天皇は、マスコミの道具であり、私の大嫌いな芸能界の頂点でもある。

天皇は、日本文化の中心であるという考えもある。そもそも中心は必要なのかという議論もあるが、日本人としての「思い」を集める中心が必要ならば、例えば日本一高い富士山で十分ではなかろうか。富士山であれば、誰しも美しいと感じる。外国人でさえ美しいと感じる。人間を崇拝するよりよほど健全だろう。

日本人が天皇に呪縛されている限り、日本にも地球にも未来は無い。

参考
これまで天皇制の廃止論といえば、左翼的な「下から目線」のものしかなかった。だが、天皇が支配者ならば、その支配パワーを与えているのは、我々日本国民である。では、なぜそもそも天皇に国民の「思い」が集中するようになったのか、MAHAOさんのブログ「幻の桜」にある以下の二つの記事を是非読んでいただきたい。いわば「上から目線」の天皇抹消論である。

あまてるくにてるひほあかりくしだまにぎはやひみことの墓 

http://ameblo.jp/nami-sakura/entry-10575257533.html

冬は嫌い 春が近すぎるから 

http://ameblo.jp/nami-sakura/entry-10596388412.html

現在の天皇にガーター勲章を授与したエリザベス女王の名は、「リザード」(トカゲ)の「バース」(生まれ、血筋)という意味らしい。猫はバリバリと噛み砕きながらトカゲを食べる。

来週は?

<米FRB 来週のFOMCでMBSや国債の買い入れ検討へ>

2010年8月3日 ウォール・ストリート・ジャーナル

 米連邦準備理事会(FRB)は、来週開催する連邦公開市場委員会(FOMC)で、勢いを失いつつあるようにみえる経済状況を判断するに際し、FRBの巨額のポートフォリオ(保有資産)について、小幅ながら象徴的には重要な変更を検討する見通し。


 検討対象となるのは、保有する住宅ローン担保証券(MBS)が償還期限を迎えた際、償還された現金を新たなMBSや財務省証券の買い入れ資金に利用するかどうか。FRBによるMBSなどの大規模な買い入れプログラムが4カ月前に終了したばかりであるため、経済見通しに関する懸念を深めていることを象徴的に示すものになる。これまでは、FRBのポートフォリオは償還に伴って徐々に縮小するとみられていた。

 FRBの景気見通しが大幅に悪化した場合、今後経済に資金を注入する、より大規模な措置の前触れになる可能性がある。
 FRBがポートフォリオの縮小を中止すれば、金融政策がやや引き締め気味にはならないことになる。FRBの保有資産は2.3兆ドル(約200兆円)と2007年から3倍近くに膨らんでいる。

 来週のFOMCの議論では、6日に発表される雇用統計など経済指標が重要なポイントになる見通し。
--------------------------------------------------------------------------------

FRBの住宅ローン証券購入策で市場にゆがみ-成立しない取引急増

 8月2日(ブルームバーグ):米連邦準備制度理事会(FRB)の1兆2500億ドル(約108兆円)規模の住宅ローン担保証券(MBS)購入策は米経済に恩恵ももたらしたが、それによって関連市場の一部が壊れてしまった。

政府支援機関発行のMBSの約4分の1を買い取るFRBの措置は、米住宅価格のてこ入れと米景気の支援が目的だった。しかしこの購入策によって一部の証券の入手がひどく困難となり、ウォール街(米金融業界)では前例のない規模で取引が完了できない事態となっている。FRBのデータによれば、その規模は7月21日終了週で1兆3400億ドルと、2009年までの5年間の週平均1500億ドルを大きく上回った。

取引の履行が困難となれば、これまでは米国債に次いで最も流動性が高かった5兆2000億ドル規模のMBS市場を投資家が敬遠し、利回り上昇につながる恐れがあると、この問題への対応を試みる業界グループを率いるトーマス・ウィプフ氏は指摘する。未完了取引は、銀行やファンドの破たんによって引き起こされる打撃を増幅する恐れもあるという。

米財務省証券市場慣行に関する懇談会(TMPG)のウィプフ議長は「市場にシステミックリスクを加えたようなものだ」と述べ、「投資家は取引で、負うつもりではなかったカウンターパーティーリスクを背負っている」と語った。

米格付け会社ムーディーズ・インベスターズ・サービス(ニューヨーク)のシニアアナリスト、アレクサンダー・ヤボルスキー氏によれば、リセッション(景気後退)からの米経済脱出と住宅市場のてこ入れが目標だったFRBは、MBS購入によって取引に多少のゆがみが出るのを大目に見るつもりだった。ただ、MBS市場で流動性減少が続き、投資家が他の資産を求めることになれば、MBSの需要を喚起するとの当初の目的に反すると同氏は指摘する。2009年1月に始まったこの措置は、公式には3月に終了している。


<米国債やMBSのトレーダー、FRBの支援は不要と主張-WSJ >

8月4日(ブルームバーグ):米連邦準備制度理事会(FRB)が米景気浮揚に向け米国債と住宅ローン担保証券(MBS)の買い入れに前向きであるとしても、これらの証券取引に携わる市場関係者はFRBの介入は不要だと指摘する。米紙ウォールストリート・ジャーナル(WSJ、オンライン版)がダウ・ジョーンズ(DJ)の報道を伝えた。

  同紙によると、これら関係者は、市場の健全化に向けた支援の継続は不要であり、現時点での追加支援は成長を刺激しない可能性があるどころか、むしろ経済の弱さに関する懸念をあおる恐れがあると主張しているという。



「8月の相場アノマリー」を逆から見る
2010/08/02

例年、8月は円高に振れやすいというのが相場アノマリー。過去10年で見ても2勝8敗と高確率で円高に振れているのが8月で、今朝方に話した為替トレーダーも口にしていました。

円高に振れやすい要因は以下の2つ。

1) お盆休みに絡み、円キャリートレードの巻き戻しが起こりやすい
2) 米国債の大量償還に絡んだ円買戻し

1)は、今年に限って春先から夏にかけての円高で、円キャリーは積み上がっていない。

事実、シカゴの通貨先物を見ると、円ポジションは2万9921枚のネットロング(円買い越し)で、投機筋の多くが既に高水準の円買いポジションを保有しています。

2)は、米国債の投資で日本は世界有数の投資家です。米国債の償還=資金返済+利金(利息)が米ドルで支払れるため、米国債の償還=米ドル資金が手元に入る=資金を円に替えるため一時的な円買いが起こりやすい、という仕組みです。

先に弊社の結論を述べると、今年2010年に限っては、例年の8月円高アノマリー外れ、一転した円安/ドル買戻しが高いと分析します。

1)は投機筋ポジションで円買いが大量にあり、円売りポジションがない。それに加え、FXレバレッジ規制で高レバレッジ投資家のポジションは既に縮小されているため。

つまり、2)の予定日である8月15日(日曜なので金曜13日)が基点となって、現在のドル売り/円高から円安/ドル買戻し相場が一気に訪れる可能性があるというのが理由です。

 株式市場にあてはめると、8月第2週まではレンジ相場が濃厚で、その後はレンジ上値節目を抜ける動きを見せていく可能性が濃厚でしょう。

誰もが知る8月アノマリー。しかし、そのアノマリーの要因を追及、そして現在の投機筋のポジション動向や現在の相場環境を踏まえる事で描く事で描く投資脳です。また、今回に限らず、アノマリーを逆から見る事も今後の投資術・投資脳として覚えておくと良いでしょう。

(情報提供:株式会社アイリンクインベストメント)

加藤出ウィークリーレポート 

東短 加藤出ウィークリーレポート より

FRB 追加緩和策の検討:準備預金付利停止、MBS・国債購入再開、時間軸強化など

6 月FOMC では、数人のメンバーからデフレを警戒する発言が出ていた。その見方はまだ少数であり、主流にはなっていない(数人のメンバーは、逆に、巨額の財政赤字やFRBの膨張した資産がインフレ予想を押し上げ得ることを指摘していた)。6 月のFOMC メンバーのインフレ率(コアPCE デフレーター)見通しは、4 月より引き下げられたものの、2010 年1.0%、2011 年1.3%、2012 年1.5%(いずれも大勢見通しの中央値)である。
ただし、それらは6 月FOMC で表明された長期的に心地よいインフレ率(大勢見通しで1.7~2.0%)より低い。今後、ダウンサイド・リスクが高まった時の対応策を議論する必要性にFOMC メンバーは言及している。彼らのことなので、必要になったら何らかの追加緩和策をひねり出してくると思われるが、弊害も考慮すると、非常に悩ましいところだと思われる。

金融規制改革法の影響

FRB は今次金融危機下で連邦準備法第13 条3 項(経済危機下の例外的非常時対策)を多発し、本来連邦準備法が認めていない信用緩和策(CP 買入れ、証券会社向け貸出、MMF向け貸出、TALF等々)を大胆に実施した。しかし、それらは米議会から激しく糾弾された。大胆な非伝統的金融政策は、納税者負担を発生させる可能性があるため、事実上、財政政策の領域に入る。議会にほとんど相談なしにそれらが実行されたことに議員らは強く怒ったのである(相談していては時間が間に合わない面があったが)。
今回上院を通過した金融規制改革法は、FRB が第13 条3 項を発動することを今後抑制することになる。FRB が異例の政策を行った場合は、議会の調査機関であるGAO はFRBを監査する。リーマン破綻後のようにFRB が機動的に信用緩和策を行うことは事実上困難になったといえる。

量的緩和効果をFRB が信じていないことを表すSFP ビル

先週金曜日(9 日)の日経新聞「経済教室」への寄稿でも触れたが、FRB は現在の政策を量的緩和策と呼ばれることを嫌がっている。リーマン・ショック後の準備預金の激増は、信用緩和策の副産物であって、それ自体が経済を刺激して需要を増加させるとはバーナンキ議長らFOMC 主流派は考えていない。
そのひとつの証として、米財務省によるSFP ビルの発行がある。FRB は財務省に事実上依頼して、市場の超過準備を吸収する目的で、SFP ビルという短期国債を発行してもらっている。ピーク時(2008 年10~11 月)にはその発行額は5,590 億ドルに達し、その分の準備預金が民間金融機関から米政府のFRB の口座(SFA)に移転されていた。しかし、もしFRB が量的緩和効果を信じているなら、SFP ビルの発行を財務省に依頼しないはずである。現在のその発行残高は、米議会が定める政府債務の上限に抵触しないようにSFPビルは3,000 億ドルに抑制されているが、その制約がなければFRB は同ビルの減額を望まなかっただろう。
ところで、リーマン破綻後にドル短期金利がゼロ%近傍に近づいてから、米財務省による国庫の資金繰りが非常にルーズになっている。財務省が持っているFRB の一般口座の残高は、以前は平均50 億ドルに緻密に維持されていたが、2008 年10 月からこの6 月までの平均573 億ドルに増加している。今年3 月中旬には1,000 億ドル、6 月中旬、6 月末には850 億ドルを上回る残高に一時的に上昇していた。それは市場の準備預金を減少させるが、FRB はマクロ経済に影響はないと判断しているらしく許容している。
そういったFRB の態度を見ていると、FRB はマネタリーベースの量が為替レートに影響を与えるという考え方(いわゆるソロス・チャートなど)も事実上否定しているといえるだろう。
米国の主要紙は、追加緩和策としてのFRB のオプションを具体的に報じているが、それらの効果と問題点を整理してみよう。

超過準備への付利停止(FF 誘導目標ゼロ%)?

現在のフェデラルファンド(FF)市場での取引の大部分は、FRB の準備預金への付利を受けられないGSE が余剰資金を超低利で放出し、それを大手銀行らが引き取ってFRB に預けて利鞘を稼ぐという取引で占められている。FRB が超過準備への付利を現行の0.25%からゼロ%に下げると、大手銀行はそれらの取引を行うインセンティブがなくなる。そうなると、フェデラルファンド取引は更に大幅に縮小し、信用度が高い大手銀行はほとんど同市場から資金を調達しなくなるだろう。
このため、超過準備への付利がゼロ%になると、FF 取引のエフェクティブ金利(加重平均金利)は、信用度が低いほんの一部の市場参加者のビッドに支配されることになる(最近の最高レートは0.375%が多い)。よって、超過準備への付利をゼロにすると、エフェクティブ金利がどうなるか予測しづらい不確実性が現れる。誘導目標をゼロ%にしても、エフェクティブ金利が今より低下するのかよく分からない面がある。ボラティリティも高まるだろう。

付利停止で銀行の行動は変わるか?

バーナンキ議長は12 日に、景気回復と失業率低下のためには、銀行は健全な小規模企業への貸出を増加させる必要があるとの発言を行った。アメリカではグロスの雇用創出の60%を小規模企業が占めているためである(フィナンシャルタイムズ7 月13 日)。
米議会もその問題に強い不満を持っているため、銀行への圧力は今後も続きそうだ。では、FRB が準備預金への付利をやめれば、銀行は貸出を増加させるだろうか?
自己資本比率など様々な経営上の縛りを課せられている現代の銀行は、準備預金への付利が0.25%低下するだけで、その行動を劇的に変える可能性は極めて低いと思われる。
マッキノン・スタンフォード大学教授のように、現在FRB が作り出している低金利環境が銀行の貸出意欲に逆に悪影響を与えていると警告する声も現れている。リスクに見合ったリターンを銀行が得られなくなっているからだという(ウォールストリート・ジャーナル7 月6 日)。
一方、大企業は、先行きの経済の不確実性を懸念しているため設備投資を抑制しており、大規模にキャッシュを抱えて貯蓄率を高めている。その現われとして、FRB 調査の「ファイナンシング・ギャップ」(企業の支出に対する収入の不足)では、米企業は昨年マイナス0.8%(つまり資金余剰)となった。米企業が海外子会社で保持している利益を仮に本国に送金すれば、その数値は更に大きくなる。イギリスや欧州大陸でも大企業には同様の傾向が見られる(英エコノミスト誌7 月3-9 日号)。中央銀行の政策で、大企業の借り入れ需要を拡大させることは難しい環境にある。

MBS の購入再開?

MBS 市場が再び混乱に陥れば、信用緩和策としてFRB がMBS の買入れを復活させる必要性が現れてくる。しかし、現在のように市場が混乱していない場合は、信用緩和策を出動させる大義名分が成り立ちにくい。既にモーゲージ金利は歴史的低水準にある。最近の30 年固定金利は4.5%台だが、これは1971 年以降で最低である(フレディーマック調べ)。それをこれ以上低下させても、住宅需要を刺激する効果は一部にとどまるだろうし、支払い能力が劣る人々にまで住宅を購入させることは当局としては望ましくないだろう。
また、FRB がMBS の購入を再開すると、同証券の残存期間は一般的に数十年と長いため、将来の出口政策が益々困難になっていく恐れもある。
6 月FOMC では、今すぐにではないが、MBS を市場に売却して、FRB のポートフォリオを国債を中心とするものに戻していく方向性について合意が形成されている。よって、現時点ではMBS 購入再開の可能性は低いだろう。

GSE 支援策から抜け出せないFRB

昨年12 月24 日に米財務省は、経営危機のフレディーマック、ファニーメイに対し、青天井で税金を投入する方針を示した。これは事実上の“白地小切手”であり、納税者負担はどこまで膨張するのか、現時点では見えない状況にある。
FRB が購入してきたMBS はフレディーマック、ファニーメイが保証しているものだが、両GSE の経営再建計画は、米金融規制改革法案では触れられず、先送りになった。共和党のMcConnell 上院議員は「手落ちだ」と批判している(WSJ 紙)が、問題が大きすぎて、手が付けられなかったのだと思われる。今後、オバマ政権は両GSE の再建策を練り、議会はそれを来年検討する見通しだが、困難が予想される。米政府としては、波乱が起きないように、当面は膨大な量のMBS をFRB のバランスシートに“塩漬け”にしておきたいところだろう。
7 月14 日時点のFRB のMBS 保有高は1.13 兆ドルである。金融危機前のFRB の平時の総資産は8,000~9,000 億ドルだったが、それよりも巨大だ。中央銀行の資産としては極めて異様であり、一歩間違えばドル危機につながり兼ねないリスクをはらんでいると思われる。FRB が潜在的に抱えているクレジット・リスクを市場がどこかで意識し始める恐れもある。

国債との入れ替えも含むMBS 売却議論

6 月FOMC では数人のメンバー(プロッサー・フィラデルフィア連銀総裁、ウォーシュFRB 理事らか?)が、MBS をFRB の資産から早めに切り離す方がよいと主張している。彼らは、FRB が政府の問題先送りの手段に使われ、適切な金融政策の発動が困難になる弊害を恐れているようだ。ウォーシュ理事は3 月26 日に、「FRB は、究極の救済者になるという誘惑に強く抵抗しなければならない」「FRB は壊れた法律や壊れた金融システムの修理屋ではない」「FRB の行動が、住宅金融の構造調整を進める機動力を低下させるべきではない」と警戒を表している。
6 月FOMC では、MBS の売却は、フェデラルファンド金利を引き上げ始めた後、つまり経済が力強くなってからの方が良いという声が大勢を占めた。数人の委員は、FRB が保有するMBS を同期間の国債と入れ替えていけば、金融市場に引き締め効果をもたらさずに済むと提案した。他の委員もそれに賛意を示した。
とはいえ、MBS の売却を始める際は、市場と事前に入念にコミュニケーションをとってから、慎重に行うことをFOMC は合意している。そういった文章を議事要旨に入れておかないと、市場が不安定化する恐れがあると見ているのだろう。“腫れ物”をさわるかのような議論がFOMC でなされている。

ジリオン(1000 兆)ドル紙幣

余談だが、数ヶ月前にニューヨークの金融市場関係者から「1000 兆米ドル札」をもらった。土産物屋で売っているおもちゃのフェイク紙幣である。1000 兆という単位をこの紙幣は“ジリオン(Zillion)”と呼んでいる。
紙幣の右手上に、「国立救済銀行の発行によるFederal No Reserve Note(連邦準備なし紙幣)」と印字されているのが笑える。紙幣の左右の下には、「ファニーメイのミセス大失敗」「フレディーマックのミスター大失敗」と印刷されてある。このジリオン紙幣は、両GSE への税金投入が米国の財政に大きな負担をかけ得ることをブラック・ジョークを交えて皮肉っている。
紙幣には次のような解説が記されている。「根拠なく熱狂した議会が国民に押し付けた巨額の債務を(ハイパーインフレによって)取り除くため、政府はジリオン札を発行することになった。ジリオン札が大量出血を抑えられない場合、オバマ政権は、ガジリオン札(1000 兆ドルの千倍?)の発行を真剣に検討している」。

MBS 市場にFRB がもたらした歪み:フェイルの激増

FRB がこの春まで市場から大規模にMBS を買い取ったことで、同市場に歪みも現れている。MBS の受け渡しにフェイルが激しく発生している。FRB が3 月に買取りを停止して3か月以上経過したのに、未だにFRB が証券会社から受け取れないMBS がある(FRB が購入を約定したMBS は1.25 兆ドルだが、FRB の保有高はそれに達していない)。
6月FOMC 議事要旨によると、発行量が小さい(90 億ドル)クーポン5.5%のファニーメイ発行のMBS などでフェイルが深刻化している。FOMC は、解決策として、FRB が「クーポン・スワップ」(FRB が購入を約定したがまだ受け取れていない銘柄と、市場で流動性がある銘柄を交換する取引)を行うことを承認した。MBS 市場にそこまで歪みをもたらしているため、今後MBS をFRB が追加的に購入できる規模は実際限られるだろう。

国債の購入再開?

FRB は昨年10 月に国債の購入を停止した。国債の利回りに対する効果が不明瞭であったことや、海外の投資家にマネタイゼーション(財政赤字の貨幣化)と見られるリスクを恐れたためだと思われる。効果は怪しくとも景気対策として国債の購入をFRB が再開する場合は、米国債は海外投資家の保有比率が高いだけに、中国などが不信感を抱かないように配慮する必要がある。
なお、6 月FOMC では、FRB が現時点で保有している国債の償還時の扱いが議論された。
平常時のオペレーションでは、市場から購入した国債は、償還が来ると基本的には乗り換えが行われていた。FRB のスタッフが今回提示した案は次の2 案だった。①償還が来た国債は乗り換えず、保有国債残高を減少させる。それに伴ってFRB の資産規模および準備預金は縮小する。②償還が来た国債の額だけ、T ビル(短期国債)または残存期間3年以内のクーポン債を購入する。この場合、FRB の資産規模および準備預金は縮小しないが、FRB のポートフォリオのデュレーションは短くなる。
この提案に対して、FOMC メンバーは今回結論を下さなかった。もしかすると今後必要になるかもしれない追加緩和策(国債購入再開もそのひとつだろう)との整合性の観点から、6 月時点では決めずに先送りする方がよいと考えたのではないかと思われる。

時間軸の強化?

FRB が昨年から今年春先にかけて出口政策の具体的手段について盛んに言及していたのは、バランスシートが異様に膨張していてもFRB は金融引き締めを開始できる能力を持っていることを市場に示して、市場のインフレ予想が妙に高まることを防ぐことを意図していたのだと思われる。しかし、FRB のバランスシートが膨張していてもインフレ率は低下することを米国の市場参加者が実体験し、彼らのインフレ予想が低下してくると、FRB が出口政策をデモンストレーションする必要性はなくなることになる。
6 月FOMC 議事要旨も影響して、FRB の出口政策はかなり先という見方が市場では主流になっている。超低水準の短期金利が今後も継続されるという予想が中長期金利を押し下げる時間軸効果は、既に強く発揮されている。一般的には、文言を変えて時間軸効果をさらに強調する必要性はあまりないように思われる。
もしそれをFRB があえて行って、イールドカーブを更に押し下げる戦略(およびそれに付随するドル安を狙う戦略)を採る場合、銀行の収益に悪影響を与えて、クレジット・クランチからの脱却が遅れる恐れが出てくると思われる。また、今年のBIS 年次報告書が警告していたような、投資家がイールドを求めて世界中でリスク資産への投資を強める動きがより顕著になり、次の危機の火種になり得る金融不均衡が累積されていくリスクもあると思われる。

ウォーシュFRB 理事の率直な危機意識

このように、既に異例の領域にいるFRB が追加緩和策を検討する場合、利益と弊害を比較考慮しなければならず、結論を出すのは容易ではない。
ウォーシュFRB 理事は、6 月28 日に追加緩和策に関して次のように述べた。「異例の資産保有(MBS、エージェンシー債、国債など)がマクロ経済へ与えた効果は、あまり大きくなく、金融市場のコンディションに与えた影響もあまりはっきししない」「財政政策が政治的、経済的な制限にぶつかる場合、FRB は資産を拡大するなど、もっと政策を行うべきだと信じている人がいる。私の見解では、FRB が資産を拡大する場合は、それは厳密に精査される必要がある」「私は、(FRB の資産拡大による)市場機能の劣化、政府債務の貨幣化という見方、民間の資産購入者の締め出し、中央銀行の信認低下というコストを、マクロ経済にとっての利益の増加が上回ることに、確信を得たいのである」。
プロフィール

やまとひこ

Author:やまとひこ
FC2ブログへようこそ!

最新記事
最新コメント
最新トラックバック
月別アーカイブ
カテゴリ
検索フォーム
RSSリンクの表示
リンク
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード
QRコード
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。